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ちょうちょ通信 補完食(離乳食)を始める前に

補完食とはWHO(世界保健機構)が提唱している母乳だけでは足りなくなる栄養を補う為の食事の事です。基本は離乳食と変わりませんがこれまでの離乳食の考え方よりずっと自由で合理的です。ひとさじの補完食から一生続く食生活が始まります。乳幼児期は味覚や食習慣が形成される大切な時期です。楽しい食事の時間にしましょう。

気負わず楽しむ気持ちでスタートしましょう

食事は学習

母乳やミルクを飲むというのは生まれつき備わっている本能的な反射です。生後間もない赤ちゃんは、唇に何かが触れると吸いつこうとします。これを吸綴(きゅうてつ)反射といいます。赤ちゃんは、この吸綴反射があるために教えなくても上手に母乳やミルクを飲むことができるのです。

しかし「食べる」ことは本能ではなく、少しずつ学習し練習を積み重ねながら獲得していくものです。食べさせてあげる時には「ゴックン」「パクパク」「モグモグ」など声をかけ、動きのお手本を見せながら教えてあげましょう。

赤ちゃんにとっては全てが初めての連続です。(大人になると毎日初めての事だらけ、ってあまり経験できないですね。)上手くできた、と思ったら逆戻りなんてこともめずらしくありません。焦らず気長に見守りましょう。

食べる機能の発達に合わせて

吸綴反射は、食事が始まるころから自然に消失していきます。ここからは反射的に口が動くのではなく、自分の意思で動かすことが出来るようになってきます。だからといってすぐに上手くできるわけではなく、舌や口の周りの筋肉の動きが重要になります。

口に入れる→モグモグする→飲みこむといった一連の動作をするには、身体の発達と同じように舌や筋肉の発達の順序があります。母乳やミルクを飲む際の舌は、どちらかというと押し出す動きです。しかし食事を摂るには舌で送り込む動きが必要になるため、赤ちゃんにとっては食物を取り込むだけでも大変なことなのです。

自治体から配布されるパンフレットや雑誌などに載っている赤ちゃんの食事の進め方は、厚労省の「離乳・授乳の支援ガイド」に基づいています。支援ガイドでは「生後5、6ヵ月頃」「7、8ヵ月頃」「9~11ヵ月頃」と表記されていますがあくまでも目安です。

お子さんがその月齢に示されたものが食べられなくても焦る必要はありません。寝返りやハイハイと同じように発達の過程なので、個人差があって当然です。周りの子と違うのでは、と比較して悩む必要はありません。お子さんの食べる機能に合わせた形態にしてあげてくださいね。

赤ちゃんはどんな食にも対応できる白紙の状態です。
たまたま日本で育つことになり、多くの子が主食のお米からスタートします。でも育った国が違えば芋や豆などから始めているかもしれません。例えばお箸の文化やフォークの文化など、育った環境で当たり前に感じる食風景が大きく変わります。

日本には四季があり季節ごとの行事なども多く、伝えたい食文化がたくさんあります。ひとさじから始まる補完食を、大人も楽しみながら始めましょう!

2025年1月更新

子育て応援講座「もぐもぐ広場」は、赤ちゃんと遊びながら、情報をシェアする「ごはんと遊びのおしゃべり会」です。詳しくは、子育て応援事業 をご覧ください。

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