「タッチケア」の「タッチ」は「さわる」ではなく抱っこやおんぶ、手をつなぐ、添い寝など「ふれあい」を指しています。生まれたばかりの赤ちゃんをお母さんの胸に置くと、お母さんは自然と手を赤ちゃんの背中に置き、やがてなでるようになります。こればかりでなく、お母さんは赤ちゃんを抱きしめたり、さすったり、なでたり、頬をすりよせたりします。これがタッチケアの原点です。
このお互いの「ふれあい」により、お母さんには育てる力、赤ちゃんには育つ力がスイッチオンされるのです。それから後、お互いのふれあいにより赤ちゃんは赤ちゃんらしく、お母さんは母親らしく育っていくのです。タッチケアはこの延長線上にあるもので、親子の「ふれあい」を促進する一つの方法なのです。

具体的には、赤ちゃんと親が、見つめ合い、語りかけながら赤ちゃんの素肌にしっかりふれる、なでる、少し圧をかけながらマッサージする、手足を曲げ伸ばしするなどの手技を行います。
これにより、赤ちゃんの情緒が安定し、ストレスホルモンが減少することなどが証明されています。
また、同時に親への効果も確認されています。
タッチケアを始める時期

タッチケアを始める時期は、生後3か月頃からがお勧めです。
その理由として、子育てに慣れてきたころでお母さんに余裕ができる、赤ちゃんの身体がしっかりしてきて扱いやすい、人に対する反応がわかりやすく、お互いに楽しめるなどがあげられます。
タッチケアの留意点
留意点としては、無理してやらない、子どもの好きな部位だけでもよく、子育ての合間に親子が楽しむ場として行なうなどがあげられます。タッチケアは、お母さんだけでなく、お父さん、おじいちゃんやおばあちゃん、赤ちゃんにかかわるすべての人に行ってもらえたらと思います。
お子さんを可愛いと想う親の自然な行動として、楽な気持ちで始めてみてください。
お子さんと過ごす楽しいひととき、それがタッチケアです。あまり方法にこだわらないで自然のふれあいのひとつとして楽しんで下さい。
タッチケア(赤ちゃんマッサージ)
当クリニックでは、月1回、生後8ヵ月までの赤ちゃんを対象にタッチケアの手技を紹介しています。タッチケアは母と子の結びつきを強め、赤ちゃんの発育を促します。日本タッチケア協会に所属し、指導者認定を受けているスタッフが担当しています。
2025年1月更新

子育て応援講座「タッチケア(赤ちゃんマッサージ)」は、生後8ヵ月までの赤ちゃんを対象にした、タッチケアの手技を紹介する会です。詳しくは、子育て応援事業 をご覧ください。